日本でも国内証券会社がバイナリーオプションサービスを提供していますが、多くのユーザーは海外バイナリーオプション業者を利用しています。
本記事は、バイナリーオプションの海外業者と国内業者の違いについて詳しく解説していきます。
海外バイナリーオプションと国内バイナリーオプションの違い
以下は、海外のバイナリーオプション業者で人気のハイローオーストラリアと、国内バイナリーオプション業者のGMOクリック証券を比較した表です。
業者名 | ハイローオーストラリア(海外業者) | GMOクリック証券(国内業者) |
---|---|---|
取引に必要な金額 | 1000円~20万円 | 50円〜999円 |
銘柄数 | 20種類 | 5種類 |
取引制限 | なし 30秒~24時間の判定時間が選択可能 | 1日12回まで 2時間ごとの判定時間が選択可能 |
ペイアウト | 1.75~2.30倍 | 1枚1000円(固定) |
税制区分 | 総合課税 | 20.315% |
ハイローオーストラリアでは1000円~20万円でのエントリーができるのに対して、国内バイナリーオプション業者のGMOクリック証券では50円〜999円の少額取引にしか対応していません。
また、銘柄数でもハイローオーストラリアの方が圧倒的に多いです。
取引制限で見ると、ハイローオーストラリアは24時間の間に決められた判定時間を自由に選択できますが、GMOクリック証券では2時間おきに定められた判定時間でしか取引できない仕組みとなっています。
ペイアウトや判定時間のルールは、GMOクリック証券を含む国内バイナリーオプション業者共通のルールとなっています。
国内バイナリーオプション業者の規制
海外バイナリーオプション業者と国内バイナリーオプション業者で取引ルールに大きな差があるのは、日本の金融庁が海外バイナリーオプションに対して以下のような認識を持っているからです。
・ペイアウトが高い分、ギャンブル性の高い取引と認識
・短期での判定は相場分析ではなく運要素が強い
・1日に何回も取引できることで、損失を多く出す人が増えてしまう
・自由度の高い取引ルールから、バイナリーオプションを介した詐欺が増えてしまう
これらの理由から国内で運営するバイナリーオプションの業者は、日本の金融庁から以下のような規制がかけらるようになりました。
- 判定時刻までの時間は最短で2時間
- 払い戻し金額(ペイアウト)は最大で1000円まで
- 購入価格(エントリー金額)は判定レートの価格によって変動させる
- 売りと買い両方の価格を提示すること
ギャンブル性の高い取引方法ではなく、少額で投機的な取引にならないための規制と言えるでしょう。
日本のバイナリー業者も過去には自由度の高い運営が可能となっていましたが、2013年にバイナリー規制法が制定されてから、国内の業者は上記の規制に基づいた取引ルールで運営しなければならなくなりました。
海外バイナリーオプションに規制がない理由
海外バイナリーオプションは、国内バイナリーオプション業者のような厳しい制限がありません。
海外の業者は運営会社のある国の規制のもとでサービス提供を行っています。
海外バイナリーオプション業者が日本での勧誘や宣伝を行うことが禁止されているだけで、日本在住者が海外バイナリーオプション業者を介して取引を行う行為は特に問題ありません。
日本の金融庁の管轄外にあることから、仮に日本在住者が海外バイナリーオプション業者で取引を行ったとしても規制の対象とならない組みです。
海外バイナリーオプション→会社所在地のある国でのルールに基づいた運営
国内バイナリーオプション→日本の金融庁のルールに基づいて運営
ただし、現在では世界中でバイナリーオプションに対する規制が強化されています。
日本ではまだ動きがなく日本在住者でも問題なく海外バイナリーオプション業者の利用ができますが、今後の動向次第では日本でも海外業者の利用が制限される可能性もあります。
海外バイナリーオプション業者の方が人気が高い
結論から言うと、国内のバイナリーオプション業者よりも海外のバイナリーオプション業者の方が稼ぎやすく人気が高いです。
日本在住者でも海外バイナリーオプション業者の方が高い人気を誇りますが、国内バイナリーオプション業者は前述したように規制が多いことから稼ぎにくい投資ともいえます。
バイナリーオプションでは、多くのプロトレーダーとも呼ばれる大口投資家を輩出していますが、国内バイナリーオプション業者を使ってプロトレーダーになったという方はまずいないでしょう。
ルールの違いと海外バイナリーオプション業者の方が稼げる理由について詳しく見ていきましょう。
海外バイナリーオプション業者の方がペイアウトが高い
国内のバイナリーオプション業者を使っても、稼げる見込み金額は少ないです。
払い戻し金額はどの会社を使っても一律1000円と決まっているので、資金力や分析能力に関わらず1回の取引で見込める利益は1000円固定となります。
それに対して、海外の業者はエントリー金額に応じた高いペイアウトが見込めます。
人気のハイローオーストラリアでは1000円~20万円のエントリーができますが、最大のペイアウトは2.30倍なので、1回の取引で見込める最大利益は23万円です。
一度に20万円を失ってしまうというリスクはありますが、一瞬で資金を倍以上にするハイリターンが魅力となっています。
投資資金が大きければ大きいほど利益額も大きくなるので、国内バイナリーオプション業者に比べると海外バイナリーオプションの方が稼ぎやすいと言えるでしょう。
短期取引の有無
国内バイナリー業者は、判定時間が2時間おきと定められています。
対して、ハイローオーストラリアやその他の海外バイナリーオプション業者では、最短30秒~1分の間で判定時間が定められます。
短い時間ですぐに結果が出るため、取引回数を増やすことで高額の利益が見込める仕組みです。
ハイローオーストラリアは、15分取引が最も人気の取引方法となっています。
15分であったとしても、国内バイナリーオプション業者の2時間よりははるかに短い判定時間となっており、資金・時間の両方で効率の良い取引が可能です。
- 30秒
- 1分
- 3分
- 5分
- 15分
- 1時間
- 24時間
海外バイナリーオプション業者は判定時間の種類も豊富なので、取引スタイルに合わせて自由に取引ができる点も魅力です。
連敗していても短期判定であればその日のうちにプラスへ転じる可能性があるので、国内バイナリーオプション業者に比べると圧倒的に稼ぎやすいと言えるでしょう。
取引回数の制限
国内のバイナリーオプション業者は、1日の取引回数が12回までと制限があります。
しかし、海外のバイナリーオプション業者には取引回数の制限がありません。
項目 | 海外業者 | 国内バイナリーオプション業者 |
---|---|---|
取引回数 | 無制限 | 1日12回まで |
1日に見込める利益 | 無制限 | 払い戻し1000円×12回=12000円 |
想定される損失額 | 無制限 | 最大約1万円程度 |
国内バイナリーオプション業者の場合はエントリー金額や払い戻しの制限もあるので、1日に稼げても1万円程度です。
また、1万円程度勝つには、12回の取引のほとんどで勝利する必要があるので、決して簡単ではありません。
想定される損失額は最大1万円程度と許容されますが、リスクが低い分見込める利益も少ないと言えるでしょう。
海外のバイナリーオプションであれば、取引回数無制限であるほかペイアウトも高いので、資金や勝率次第では青天井で利益を伸ばすことができます。
海外バイナリーオプション業者の方が銘柄数が多くチャンスが増える
国内のバイナリーオプション業者は、銘柄数が限定的です。
GMOクリック証券を例にすると、米ドル/円、ユーロ/米ドル、ポンド/円、豪ドル/円のメジャー通貨4種類しか扱っていません。
海外バイナリーオプション業者は国内バイナリーオプション業者に比べて豊富な銘柄を扱っており、外国為替だけでなく株価指数や株式、仮想通貨まで幅広く取引ができます。
海外バイナリーオプション業者 | 銘柄数 |
---|---|
ハイローオーストラリア | 15種類 |
Bubinga | 61種類 |
ザオプション | 18種類 |
Bi-winning | 88種類 |
日本で最も人気が高いハイローオーストラリアの15種類でも少ない方で、一部の業者では50種類以上もの豊富な銘柄を扱っています。
銘柄数が豊富ということはその分バイナリーの取引チャンスが増えることに繋がるので、見込める利益額も連動して大きくなる仕組みです。
米ドル/円、ユーロ/円のように共通した通貨が含まれている通貨ペアは同じ動きを見せる傾向です。
国内バイナリーオプション業者は、〇〇/円のようなクロス円通貨をメインに扱っている会社がほとんどなため、1つの銘柄でチャンスがない=全通貨でチャンスがないといったケースもあります。
国内バイナリーオプション業者のメリットは海外業者でもカバーできる
日本でバイナリー規制法が可決され規制が強化されてからは、国内バイナリー業者を使うメリットがほとんどなくなってしまいました。
稼げる見込み金額が少ないほか、取引ルールもかなり厳しくなっているので、初心者~上級者問わず海外バイナリーオプション業者を利用した方が効率の良い取引ができるでしょう。
- 税制面での優遇
- 安全な業者しか存在しないので安心
- 損失が限定されるので、破産する可能性が限りなく低い
また、国内バイナリーオプション業者には上記のようなメリットがありますが、これらは全て海外バイナリーでもカバーできる点です。
税制面や安全性、資金管理について詳しく見ていきましょう。
少額の利益であれば税制面での恩恵が少ない
国内バイナリーオプション業者を使うメリットとして挙げられるのは税制面での優遇です。
項目 | 海外バイナリーオプション | 国内バイナリーオプション |
---|---|---|
税制区分 | 雑所得 | 先物取引に係る雑所得 |
税率 | 他の収入との合算による総合課税 最大45% | 出た利益に対して20.315%の一律 |
海外バイナリーオプション業者では、出た利益と他の収入が合算されて税率が決まります。
雑所得の最大税率は45%と高く、利益額が多ければ多いほど支払う税率・税金ともに高くなる仕組みです。
対して国内バイナリーの場合は、出た利益に対して20.315%の一律となっているので支払う税金は海外バイナリーよりも少なく済みます。
しかし、国内のバイナリーオプションではそもそもの見込める利益額が低いので、税率が低くても受けられる恩恵は少ないと言えるでしょう。
年収500万円の人が100万円を海外バイナリーで稼いだ(総所得600万円)としても、かかる税率は20.315%よりも低い20%です。国内バイナリーで少額の利益を出したとしても、税制面での恩恵は少なくなってしまいます。
安全性の高い海外バイナリーオプション業者も豊富にある
国内バイナリーオプション業者は海外バイナリーオプション業者よりも安全性が高いと言えます。
日本の金融庁は世界的に見ても厳格なルールを制定しており、仮に業者が破綻・倒産をしても預かり資金の全額が返金される仕組みです。
しかし、海外バイナリーオプション業者の全てが国内バイナリーオプション業者に比べて安全性が低いというわけではありません。
ハイローオーストラリアやザオプションといった、入れ替わりの激しいバイナリーの業界で実績が豊富な海外業者も多くあります。
- 日本人のユーザー数が多く、口コミなどの情報量が豊富
- 出金トラブルがない
- 5年以上の運営実績がある
業社選定次第では、国内バイナリーオプション業者と同水準の安全性のもとでバイナリー取引を行うことは充分可能です。
資金管理でローリスクハイリターンの投資ができる
国内バイナリーオプション業者では、エントリー金額の制限や取引回数の制限により低リスクの取引が可能です。
しかし、海外バイナリーであっても資金管理を行っておけばリスクを限定した取引ができます。
- チャンスが来た時以外は取引をしない
- 取引する回数をあらかじめ決めておく
- エントリー金額は投資資金の5%以下に定める
上記のような自分ルールを守るだけで、国内バイナリーと同水準のリスクが低い取引ができます。
また、海外バイナリーオプション業者の方が高いペイアウトで設定されていることから、同じようなリスクでも見込める利益額は大きいです。
ルールを定めた上で工夫した取引をするだけで、国内バイナリーではできないローリスクハイリターンの投資ができます。
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