バイナリーオプションでは、MT4を使うことで豊富なインジゲーターから分析ができます。
このページで紹介するのは、その中でも人気なボリンジャーバンドです。
ボリンジャーバンドは複雑な計算式を用いており、他のインジゲーターとは異なる特徴があります。
本記事を読んで、ボリンジャーバンドの特徴やバイナリーオプションでの活かし方をマスターしてみましょう。
ボリンジャーバンドとは?
ボリンジャーバンドとは、ジョン・ボリンジャー氏という学者が提唱したテクニカル指標です。
MT4チャートの上部にある「挿入」→「インディケータ」→「Bollinger Bands」に順にクリックすると表示可能です。
この3つの線がボリンジャーバンドですか?
そうだ。
ボリンジャーバンドには相場状況や価格変動といった事が顕著に表現されているのでござるよ。
標準偏差を用いた計算式
ボリンジャーバンドの中央に表示されている線は移動平均線です。
そして、上下に表示された線にボリンジャーバンドの特徴である標準偏差が用いられています。
標準偏差ですか?
初めて聞く名称ですね。
学校では学力の高さを偏差値を用いて表すが、それと同じで平均値からのばらつきを示すものが標準偏差でござるよ。
上下に表示された線は、移動平均の価格±標準偏差で示されます。
つまり、直近価格(移動平均線)から、過去の価格(期間)でどのくらいの散らばりがあるかを表現しているのです。
σ(シグマ)内に価格が収まる確率を示す
ボリンジャーバンドは、挿入時に下のような設定画面が表示されます。
期間→移動平均線の値です。
この画像では、14日間の移動平均線がボリンジャーバンドの中央に表示されることになります。
偏差というのは、ボリンジャーバンドでσ(シグマ)という単位が用いられます。
このシグマ内に価格が収まる確率が示されるでござるよ。
シグマの値 | 価格が収まる確率 |
---|---|
±1σ | 68.26% |
±2σ | 95.44% |
±3σ | 99.74% |
偏差2=2σという計算になります。
2σであれば上下のバンド内に価格が収まる確率が95.44%という事です。
順張り用で作られたインジゲーター
ボリンジャーバンドは、バンド内に価格が収まるという特性から逆張り用のインジゲーターと考えられがちです。
しかし、開発者のジョン・ボリンジャー氏はボリンジャーバンドは順張り用のインジゲーターであると公言をしています。
青く囲った枠のように、バンドにローソク足がタッチし続けることをバンドウォークと言います。
このバンドウォークを狙う事でトレンド方向に沿った取引ができるというものです。
しかし、順張りのみで有効というわけではない。
ボリンジャーバンドがバイナリーオプションで多用されているのも、標準偏差を使った逆張りに使えると考えられてい事が要因なんだ。
そんなにすごい分析ツールなんですね。
相当優秀なトレーダーだったのに違いないです!
ジョン・ボリンジャー氏は最終的にFXで破産をしているでござる。
それがボリンジャーバンドを使った取引かは定かではないがな。
順張りで提唱されたインジゲーターではありますが、他にはない計算式を使っていたことからジョンボリンジャー氏の提唱していない使い道がどんどん発見されていきました。
その結果、ボリンジャーバンドは使い方次第では逆張りでも有効性が増すものであると考えられています。
ボリンジャーバンドの規則性を3つ覚えておこう
ボリンジャーバンドには、3つの規則性があります。
- エクスパンション
- スクイーズ
- バンドウォーク
上記の規則性やバイナリーオプションでの活用方法を見ていきましょう。
エクスパンション
エクスパンションは、ボリンジャーバンドの枠が大きく開くポイントを指します。
ボリンジャーバンドが大きく開く時は、ローソク足も大きくなっているポイントです。
経済指標時の高騰・急落時やトレンドの前兆時に発生する傾向にあります。
スクイーズ後のトレンドの前兆になる場合や、大きな上下落による逆張りが狙える相場です。
スクイーズ
スクイーズとは、ボリンジャーバンドの範囲が絞られているポイントを指します。
上画像のように、ボリンジャーバンドの範囲が小さくなっている相場です。
明確なトレンドは発生するわけではなく、平均値が小さくなり相場が停滞している状況とも言えるでしょう。
反発が見込めないほか、トレンドも発生していないことから、逆張り・順張りにも向かないポイントです。持ち合い相場とも言われ、トレンドの前兆として捉えられる場合もあります。
バンドウォーク
ボリンジャーバンドでは、バンドウォークというトレンドの分析方法もあります。
ローソク足がバンドに沿ってトレンドを形成する状態です。
バンド内を歩いているように見えることから、バンドウォークと言われており、トレンドの順張りで有効と言われる規則性です。
バンドウォークの活用方法は、バンドウォークの使い方記事を参考にしてみてくれ。
バイナリーオプションでのボリンジャーバンド活用術
次に、バイナリーオプションでのボリンジャーバンド活用術を見ていきましょう。
ボリンジャーバンドは複数のインジゲーターと組み合わせることで有効性を増したり、相場の環境認識をするのに便利なものです。
バイナリーオプションでの活用術をしっかり覚えておこう。
反発の見込める相場かどうかを見極める
ボリンジャーバンドを表示させた際には、上下のバンドの形を見てあげましょう。
バンドの形でその相場が反発しやすいか否かが把握できます。
上のチャート画像をご覧ください。
1のポイントでは上下のバンドがギザギザになっていることが分かります。
それに比べて2のポイントでは、バンドがまっすぐで下落をしている状況です。
トレンド相場で逆張りを狙う際は、小さな反発を繰り返してトレンドを作っている方がその後の反発が見込める相場といえます。
小さな反発を繰り返す相場ではボリンジャーバンドの線がギザギザに表示されるので、1のようなポイントを狙うと有効です。
それじゃあ2はバイナリーオプションでの順張り相場に適しているという事ですか?
その通り。
このようにバンドの形を見ることで手法に応じた戦い方ができるな。
レンジ相場での逆張り
ボリンジャーバンドは、レンジ相場での逆張りに有効となります。
上のチャート画像の赤い〇で囲んだポイントを見てみましょう。
これはボリンジャーバンドを2.5σで挿入したものです。
バンドをブレイクしたポイントではしっかり反発していることが分かります。
レンジ相場であればバンド内に価格が収束する習性から、バンドのタッチ→反発の確率が上がることに繋がります。
しかしトレンド相場が発生すると、前述したバンドウォークの発生で逆張りが通用しなくなる傾向にあるので注意しましょう。
2σ~3σの間で表示させる
ボリンジャーバンドをバイナリーオプションで使う際は、2σ~3σの間で表示させることがおすすめです。
2σ以下であるとバンドへのタッチ回数が多くなってしまい、チャンスは増えますがその分負けを拾いやすくなってしまいます。
順張りの場合はバンドウォークを狙うから2σ以下でも有効になるケースが多いでござるよ。
しかし、逆張りの場合は2σ以上で精度を上げるのがおすすめだな。
バイナリーオプションの順張り手法と逆張り手法で使い方が違うんですね。
反対に3σ以上に設定をすると、バンドへの到達がなくなりエントリーチャンスが消えてしまいます。
ボリンジャーバンドは組み合わせが重要
ボリンジャーバンドにすごく興味湧きました!
早速使ってバイナリーオプション取引して見ます。
ボリンジャーバンドを使うのはいいが、ちゃんと他の根拠も付けて取引することが重要になるぞ。
あっ、やっぱりボリンジャーバンドだけで勝てるほど甘くはないですよね。
確かに優秀なインジゲーターではあるがそれだけでは勝率も上がらない。
ボリンジャーバンドは優秀な分析ツールではありますが、もちろん単体で使ってもあまりバイナリーオプションの勝率は上がりません。
他のインジゲーターと組み合わせるか、ローソク足の形などの根拠を付け加えて取引することが重要となります。
レンジ相場でボリンジャーバンドと一緒に使うと有効性が増すインジケーターとして、ストキャスティクス・CCI・RSIが有名です。
トレンド相場では機能しないものとなるので注意しましょう。
また環境認識として使う事で、トレンド相場を狙うに余計な負けの回避に繋がります。
ボリンジャーバンドを使いながら、相場分析を繰り返してすることで精査されたエントリーポイントを見つけることができるでしょう。
MT4には様々なインジゲーターが標準搭載されているので、まずはチャートに表示させて勝率の高いバイナリーオプション取引手法を見つけてみましょう。
ボリンジャーバンドを使ってバイナリーオプションでの勝率を検証してみた
ボリンジャーバンドは単体での勝率が弱いですが、オシレーターと組み合わせたら実際にはどのような勝率になるのかを検証してみました。
・ボリンジャーバンド:2.5σ
・すべて逆張りのため、陰線時はハイ、陽線時にローを狙った場合で検証
・ストキャスティクス反応地点をカウント
今回は、GBP/JPYの5分足で2023年9月下旬の5分足チャートを元に検証していきます。
ストキャスティクスを根拠に加えたところ、1日の検証で10回ものチャンスがありました。
検証結果と分かったこと
検証結果は次の通りです。
勝敗:10戦6勝4敗
6勝4敗とまずまずの勝ち越しでした。
トレンド相場を避けるともっと勝率が上がったと考えられます。
また、次足が十字線の箇所は負けとしてカウントしているので、実際のエントリーではもう少し高い勝率が出せるかもしれません。
ボリンジャーバンドのみの勝敗では負け越しが多いですが、やはりレンジ内でのオシレーター系との相性はよく勝率も高くなりました。
RSIやCCIに比べてもストキャスティクスとの相性が良いので、相場状況に応じて使い分けて見ると良いでしょう。
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